なかなか正確には理解できていない「保守」「リベラル」という言葉(思想)を、茂木先生が歴史を紐解き解説してくれる著作です。
【第1部 保守思想の世界史】【第2部 敗戦後日本の保守政治史】【第3部 戦後「保守論壇」の10人】の三部構成になっています。
【第1部 保守思想の世界史】では、人類の思想史の流れをサクッと説明し、アメリカの大統領選挙でなぜあんな不可解な出来事が起こったのか等、わかりやすく解説されています。
【第2部 敗戦後日本の保守政治史】では、日本の戦後の政治史です。敗戦直後は、骨のある政治家がいたのに、だんだん「どうしようもない」政治家が増えてきて、読んでいて気持ち悪くなりました。
【第3部 戦後「保守論壇」の10人】は、いわゆる「保守論壇」と呼ばれる方の紹介。保守論壇という言葉はあって、左翼論壇という人種がいない謎についても解説されています。
この本を読んで感じたのは、日本は大きな大きな「保守」の中で動いてきて、たまに外国かぶれした特異な「リベラル」が出てきているだけなのでは?と思えてきました。
(そもそも「保守」とか「リベラル」という思想は西欧の考え方なのかと。)
気になったフレーズを引用させて頂きます。
- 民主主義が機能するためには、民衆はエゴイズムを捨てねばならない。宗教の力無くして、これはまったく不可能と言える。国家は聖なるものであり、権力は神の御心に沿うべく行使されるとき、初めて正当なものとなる。(エドマンド・バーク)
- 「保守」は進歩を否定するものではなく、伝統を継承しつつ、時代に合わせて改善していくものだ。
- 事あることにロシア・プーチン政権の独裁を非難するアメリカの大手メディアが、中共の独裁については多くを語らないのは、それが彼ら(グローバル企業)のスポンサーの意向だからです。
- 20年の米大統領選挙で起こったことは、大手メディアおよびビックテックの勝利と「草の根保守」の敗北でした。
「保守」的な「リベラル」に染まっていることも気づかない方はコチラ→
↓応援クリックして頂けると励みになります。ありがとうございます。↓
↓はてなIDがなくても拍手して頂けます!コメントもOKです。↓