先週の月曜日(11月23日)は「勤労感謝の日」でした。
戦前の祝日の名前から、GHQに無理やり変えさせられた名前でも、この「勤労感謝の日」というのは、なかなか絶妙だとは思うのは私だけでしょうか?
戦前は「新嘗祭」でしたが、これはその年に収穫された新穀などに感謝するという意味が含まれていますので、普通に考えると「収穫祭」とか「感謝祭」とかになりそうなのに、これを「勤労感謝の日」という名前を選んだ辺りが、なかなかのセンスだと思うんです。
穀物自体に感謝するのではなく、その収穫の源となった「勤労できる事」に感謝する、まさに日本人的な価値観ですよね。
という事に気付いたのも、最近読んだある投資系の記事で「日本人はなぜセミリタイヤする人が少ないのか?」というのがあったからなんです。
欧米の人は、若い時にめちゃくちゃ稼いで、早くリタイヤできる状態にして自由なライフスタイルを構築するのがある種の「ステータス」だということ。
私から言わせたら、そんなのは浅はかなステータスと思うのですが、それはその文化圏の人が良しとしているのなら文句は言いません。
そういうことよりも、「日本人は欧米人より投資が下手だからセミリタイヤができない。」もっと言えば、「あなたも早くリタイヤできるように、投資したら?」という考え方が見え隠れしているのが気に食わないんです。
下世話な言い方をすれば、「うちの投資商品を買ってね」という事でしょ?
「投資」が悪いのでは決してありません。
社会全体を良くするためには、先行投資が必要です。これは事実。
しかし、日本人がなぜセミリタイヤする人が少ないのか?と言うと、日本人は働く事や働ける事に人生の喜びを感じているからではないかと、私は思うんです。
もちろん日本という国の風土にも関係があるでしょう。
日本は災害の多い島国です。
蓄えていた財産が、ある日突然災害が発生して無くなってしまうことも昔からあったことでしょう。
そういう時、我々の祖先は、みんなで協力し合って困難を乗り越えて来たという社会的な基礎があります。
なので、お金や物を蓄えて独り占めするより、村や集落といった共同体の一員として働けることが、結果的には「生きていける」ことだったのだと思います。
ということで、「収穫祭」や「感謝祭」ではなく、「勤労感謝の日」なんですよ。
物より、働けることに感謝。
リタイヤより、生涯現役。
「今だけ金だけ自分だけ」より、みんなの役に立ちたい。
これが災害大国に住む人間の精神なんですけど、何か文句ある?
今回の珍言爆言
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共同体の為に投資しよう。
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