昔、私が学生の頃、某レストランで深夜のアルバイトをしていた時の話です。
アルバイトしていた学生から見ると年の離れた初老のおじさん(たぶん当時60代の方だったと思う。今なら「初老」とは言えないかも知れませんが)が、週に2日か3日だけ深夜に皿洗いのシフトに入っていたんです。
深夜のシフトに入っていたのは、私も含めてほぼ学生だったので、一人初老のおじさんがいるのは、ちょっと違和感がありました。
しかも、お金に困っているからという理由で、深夜バイトをしているという感じではありませんでした。
もしそうなら、週に2日か3日だけっていうのもおかしいですし、皿洗いだけというのも変です。(皿洗いだけの時給は低く、調理とか他の業務もすれば、もっと高い時給を得られました。)
奇妙に感じたので、そのおじさんに聞いたんです。「なぜ、深夜に皿洗いのバイトをしているんですか?」って。
そうすると、そのおじさんは「お金を稼ぐことの有り難みを忘れないために、皿洗いのバイトをしてるんや。」と言いました。
私たち学生たちは、「ふ~ん。」って感じで、聞いていたのですが、それから少し経って、店長が教えて来れました。
「あのおじさんは、実は大きな会社の社長さんで、バイトなんかしなくても食べていける人なんや。けど、商売の基本を忘れないように、裏方の仕事の皿洗いをやっているんや。」とのこと。
「なるほどなぁ」と感心したことを思い出しました。
あれから、ウン十年経ちましたが、今でも覚えているエピソードです。
あの頃から日本の経済は、一向に良くなってません。失われた30年ってヤツです。
あの皿洗いの社長さんのような経営者が少なくなってきているのではないかなぁ、とふと思い出してしまいました。
誰かを騙してお金を得ようとする輩(やから)が増えていないか?
自分だけが儲かれば良いという発想の人が増えていないか?
世界に打って出るような経済人・商売人・政界人が少なくなってきているのでは?
時代が変わっても、仕事の基本、商売の基本は変わらないはず。
そんなことを、くっだらない最近のニュースを見ていて、思い出したのでした。
今回の珍言爆言
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経営の基本は他人を喜ばしながら、仕事に真摯に向き合うこと。
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