4月9日は、全国の統一地方選前半戦（私の住む大阪では大阪府知事と大阪府会議員を選ぶ選挙）の投開票日です。
大阪では、維新系（大阪維新の会・日本維新の会）が強いということをご存知の方もいらっしゃると思います。（以下、「維新」と略。）
他府県の友人に「大阪は維新が強いのに、何故、都構想の住民投票では僅差で反対派が勝ったの？」と聞かれて、答えに困ったことがありました。
当時、様々な専門家が分析をしていましたが、私なりに維新の実績や大阪の肌感覚について、少し書いておこうと思います。
あくまでも、一大阪のおっさんの個人的たわ言ですが、そこから大阪の実情を察してみてください。
「維新の政治が良いのか？という質問については、正直、現状は微妙なんやけど、維新が出来る前の大阪の政治と行政がめちゃ酷かったから、まだマシになったというのが、正直なとこやな。」
「東京一極集中を解消するために「道州制」にするというのは間違いじゃないと思う。けど、大阪都構想の住民投票できたのは大阪市民だけやったし、わしのいる枚方市では投票すら出来へんかったしなぁ。」
「結局、大阪都構想って言っても、その内容は、大阪市の行政を解体しようとしてたみたいやったしなぁ。メリット受けられるんは一部の人だけやったし。」
「IR（カジノ）とか万博とか誘致してるけど、あれでワシらの仕事が増えると思えんしなぁ。また、コロナみたいなことが起こったら、お客さん来ないんちゃう？そうなったら、ワシらの税金で補填されるんちゃうやろか？」
「身を切る改革っていうのは、政治家の姿勢としては大事やし、最初の頃は成功したけど、だんだんワシらの身まで切られるとは思わんかったわ。実際、コロナで死んだんは大阪がワーストやったしなぁ。」
「兄貴肌やった松井さんも責任取るとかで政治家辞めるらしいしなぁ。政治家やったら、最後まで責任取って欲しいわ。」
ということで、維新が大阪の政治を担って、最初はイケイケ（一定の成果は出た）だったんですが、だんだん効果が薄れてきたというのが、私の肌感覚です。
大阪市と大阪府がやっていた二重行政については、知事と市長が両方維新の議員になって、とりあえずは解消されました。
というか、知事と市長が仲悪かったから、あんなに政治と行政が悪かったんかい？というツッコミを入れたくなりましたけどね。
そこで大阪市役所を分解して政治と行政をやりやすくしようと「大阪都構想」の住民投票を実施するものの、そこには道州制をして日本の政治体制を改善しようという当初の「夢」は語られず、市役所が遠くになるからという理由などもあり反対派が僅差で勝利。
そもそも、大阪府政と市政の二重行政の問題の解決案としての「大阪都構想」というのが、問題の本質を捉えていないかったのでは？と後から気づきました。
それでも、維新としては、大阪の経済を良くしようと頑張ったのも事実です。
けど、その方法として、インバウンドという名の外国人頼み（外国人観光客を呼ぼう！メガソーラーを売ろう！カジノを作ろう！万博誘致しよう！）という方向に進みます。
当初は、中国人の爆買いブームにうまく乗れて、経済が潤いましたが、コロナ・パンデミックで外国人観光客来なくなり、暗雲が立ちこめています。（←今ココ）
大阪都構想の住民投票の結果が僅差で反対派が勝ったのは、「何かおかしいな」「正直、微妙やな」という大阪府民・市民の心の表れだったとも思えます。
さて、今回の大阪府知事選と府議会議員については、それでも維新が勝つのかと予想します。現職は強いですからね。
しかし、維新がこのままの方向で進むのであれば、大阪の状況は良くはならないかと思います。
それは、維新側が現状の問題の本質を捉えきれず、組織を存続させる方向（自己保身）に動いているからなのではないでしょうか？
東京一極集中の弊害、日本の選挙制度の問題、地方都市の経済の問題、これらを解決するには、選挙に勝つことが目的ではなく、世の中を良くすることが目的の人を選ばないといけません。
今回は、大阪のおっさんが勝手に大阪の状況を分析してみましたが、日本全体の問題にも繋がっている部分もあろうかと思います。
これらのことを意識しながら、今回の選挙の参考になれば幸いです。
今回の珍言爆言
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
手段が目的になると必ず胡散臭くなる。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
↓応援クリックして頂けると励みになります。ありがとうございます。↓
↓はてなIDがなくても拍手して頂けます！コメントもOKです。↓
