今年もテレビや新聞などのオールドメディアで、戦争のことを陰鬱に扱う8月となりました。
2022年は、ロシアのウクライナ侵攻が起こったので、以前にも増して「戦争は絶対悪だ」「戦争反対」というパターンの報道に偏るかも知れません。
おそらくそういう報道で気持ちはゲンナリとする「いつもの8月」になることを想定し、今回は、あらかじめ歴史を振り返り学ぼうとする時、どんな視点をもっておく事が必要なのか、ということを考えておきたいと思います。
私が「日本の歴史教育がおかしいなぁ」と感じたのは、海外(マレーシア)に始めて行った時です。
1991年に初めてマレーシアに行ったのですが、その時に、戦中に日本軍に出会ったことのある初老の男と話をする機会がありました。
当時の私としては当たり前のように「申し訳ない」気持ちを伝えました。
するとその男性は、「何で謝るの?日本軍はものすごく秩序があって、イギリスの占領から解放してくれたから良かった。」と良い印象を持っていると教えてもらいました。
当時の私は、ポカーンという感じで、その言葉が理解できませんでした。
当然のごとく、戦中日本は世界中で「悪いこと」をしてきたと学校で習ってきましたので、何か複雑な気持ちで、その場を後にした記憶があります。
その後、自主的に歴史を学んでいくうちに、「自虐史観」というのがあり、GHQが日本人を弱体化させるために押しつけたものだということを知りました。
その点については、皆さんもよくご存知かと思いますので今回は割愛しますが、歴史を学んでいくと「あの時、なぜあの判断をしたのだろう?」と思うことがたくさんあります。
大東亜戦争へ突入する前や、戦争が始まってからも、幾度となく戦争を止められたり、早期に終わらせることができた(はず)のポイントがあります。
もちろん、戦争や外交というのは、相手があり、他国の思惑が複雑に絡み合って事態が進んでいくので、後から想像しても完璧な想定は出来ないと思います。
それでも、日本人の思考パターンというのを理解することは意味があると思います。
この思考パターンをきちんと把握し、同じような間違いを犯さないことが、本来「歴史を学ぶこと」だと思うんです。
あのマレーシアでの出来事があってから、今まで私が学んで来て出した結論は次の通りです。
日本人の思考パターンというのは、私たち日本人が考える道徳的に正しいこと(正義)を選ぶことが多い、ということです。
「正義の方を選ぶ?それの何が悪いの?」
おそらく、そう感じるのが当然というか、普通でしょう。
例えば、ウクライナに武力侵攻をしたロシアに対して、日本人はどう反応したでしょうか?
「ロシアはけしからん。あんな暴力をふるう国は、経済制裁して当然だ!」そう思った人が多いのではないかと思います。
しかし、世界の国々を見てみたら、ロシアへの制裁はおろか批判さえしていない国が結構あります。
インドやトルコなんて、うまいこと立ち回って、このご時世になんか儲けているという話です。
もちろん「人」として正しい(正義)行動をすることは大事です。
ですが、国と国の関係、外交の舞台では、(正義であろうとなかろうと)自分の国がいかに得するか?ということを考えている国々ばかりなのが実情なのです。
その中で、「うちは人として正しいことをするから、正義なんだ!」いや「うちは正義を重んじるから、正しいんだ!」と言っても結果的に「損」することもあるんです。
日本の歴史を学ぶと、重要な岐路に立たされた時に、人としての正義と、国益を両天秤にかけ、うまく立ち回れなくて、失敗した事があるんですよね。
もちろん、日本は何があっても、どんな損をしても、例え日本人が殺されても、「正義」を貫く!というのも、アリです。(国民がそれを是と認めるのであれば)
それはアリですが、せめて国民に説明してから「正義」を貫くことを選択して欲しいと、私なんかは思ってしまうんですよね。
さて、8月になりましたので、あの時、日本人はどう判断したのか? もし現在に同じようなことが起こったら、我々はどう判断するのか?という視点で、歴史を見てみると新たな学びが得られることでしょう。
今回の珍言爆言
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
同じミスを繰り返さないことが歴史を学ぶということ。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
↓応援クリックして頂けると励みになります。ありがとうございます。↓
↓はてなIDがなくても拍手して頂けます!コメントもOKです。↓