7月20日に福井県の大飯町にある関西電力大飯原発に大人の社会見学に行って参りました。
行きのバスの中で、原発事業の基本的なことを、映像を使いながらたっぷりレクチャーして頂きました。
そして福井県に着き「ELGAIA OHI(エルガイア おおい)」という関西電力PR施設で、原発の作業員がどのようなシミュレーションや訓練をしているのか?を見学。
この施設にある「コスモユニット・エルガイヤ」という所は、宇宙発電所をイメージし松本零士先生がプロデュースしたそうなのですが、ここは時間がなくパス。(残念!)
その後、半島の先にある大飯原発に到着し、身分証明を提示し、入館証を頂いて、発電所の入り口では警備員によるセキュリティチェックを受けて、バスで施設内の敷地を見学。
残念ながら、建屋の中は見学できないとのことで、バスの中から、VRレンズで建屋内の様子を観察。
良かった点は、現場がどんな所なのか、というのが肌感覚で掴めたこと。
若狭湾のほぼ真ん中に立地していて、周囲の海、浜辺はめちゃくちゃ綺麗だったし、海の幸が豊富な所だと分かったことが良かったことです。
残念な点は、やっぱり原発の建屋内に入れなかった事ですね。
ここからは愚痴というか、批判的な感想にもなるのですが、セキュリティーのことを考えるのであれば、甘いと言わざる得ない。
セキュリティー(テロ対策)の為に、建屋内に入れない、というのは理解できます。
が、それなら、入館証の発行は、身分証明書と本人の確認だけでは不十分です。
荷物は全てロッカーに保管させられたのですが、金属探知機によるチェックも無かったですし、飲み物(ペットボトル)の所持は認められてました。
ペットボトルにガソリンなどの可燃性の液体を入れようと思えばできますし、ポケットにナイフなどを忍ばせることも出来ました。(これ言ったらあかんやつ?)
原発の作業員がシミュレーションをしていた所(ELGAIA OHI)で分かったのですが、福島の原発事故があってから、電源が全消失した訓練をするようになったとのことでした。
また、地元で避難訓練を年に一回以上やっているとのことでしたが、それは地元自治体が主体で行っていて、関西電力は関与していないとのことでした。
総じて言えば、関西電力の皆さんは真面目に仕事をしていました。
真面目にマニュアルに従って、間違えなく仕事をしている印象でした。
原子力施設に関する法律は、原子力基本法を始め、数多くあるのですが、この運用は原子力安全委員会がしていて、関西電力は法律に従っているだけです。
なので、現場である関西電力としては、決められたことを間違えなくするだけです。
「ペットボトルの中身がガソリンだったら?」とか「全く想定してない事故が発生した時のシミュレーションはしなくていいの?」ということは、考えられないのでしょう。
ひょっとしたら、そういう事に気付いて、原子力安全委員会や国会議員に上申して、法律を変更するように働きかけているのかも知れません。
その結果が、まだ出ていないだけなのかも知れません。
あるいは法律上は、そこまでの細かいことを規定できないので、現場で融通が利くようになっているのに、関西電力で対応ができていなかったのかも知れません。
どちらにせよ、現場ではキチンと仕事をしている印象は受けましたが、それ以上のイレギュラー対応は不十分(未対応)だったというのが私の感想です。
ある意味(決められたことをするという意味では)安心できましたが、私のような捻くれ者にとっては少し不安が残る見学となりました。
今回の珍言爆言
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今更だが、想定外を想定しよう!
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