手塚治虫の短編「紙の砦」「すきっ腹のブルース」「ゴッドファーザーのむすこ」「四谷怪談」「トキワ荘物語」「ガチャボイ一代記」が収録された大都社版の「紙の砦」です。
「紙の砦」は、戦時中の手塚先生の実体験を元に描いたもの。終戦の開放感と、空襲で顔に怪我をした京子ちゃんに申し訳なさそうな表情する対比シーンが哀しい。手塚先生が描く戦争モノの名作です。
「すきっ腹のブルース」は、戦後の食糧難の頃のある恋物語を描いたもの。恋より食い気を選んでしまう悲しさが、戦後の混乱をよく表しています。
「ガチャボイ一代記」は、マンガの神様(ガチャボイ)が手塚先生に取り憑いて、叱咤激励する内容。
マンガが流行して作品が売れても、いい気にならず内容のある作品を作れ!とマンガの神様が、手塚治虫に伝えることを、自分でマンガにする手塚治虫って、どれだけ天才なんだ!
どの短編も、ホロっと感動できるものばかりでした。
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