極東ロシアの小都市尼港(ニコラエフスク・ナ・アムーレ)で島田商会が発行していた紙幣「ピコラエヴィッチ」を印刷するために派遣された印刷工黒川が巻き込まれる尼港事件をベースに、通貨とは何か?を問う内容になっています。
主人公の印刷工黒川が恋に陥ちるロシア娘オリガとの悲しい運命、事件後のオリガの数奇な運命も重くのしかかるものがありました。
一企業である島田商会が、その地域で信頼を受けるだけの経済圏を発展させ、独自の通貨(商品券)を発行させて流通していた事実。
お金ってこんなものなんだなぁと納得できます。
同時に、赤軍パルチザンの非道な虐殺によって引き裂かれる主人公の黒川とオリガには胸が詰まる思いでした。
現地の日本人たちの悲惨な最期についても、我々日本人は忘れてはならないことだと思います。
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