山名家の捕虜となった百姓の太平と又七は、捕虜たちの暴動に紛れて脱走し、峠まで来るが、そこで金の延べ棒が入った木の枝を見つける。
その山には屈強が男が一人、美女が一人、男は山名家の敵である秋月家の侍・真壁六郎太で、女は秋月家の姫。
お家再興の為にその金を持って、敵地突破を計画しており、太平と又七もその奇策に巻き込まれることになるのだが・・・というストーリー。
どんどん新たな展開が進んでいく、めちゃくちゃ面白い冒険活劇。
次はどうなる?というハラハラドキドキの展開、様々な伏線が回収されていき、素直に楽しめる素晴らしい娯楽作品でした。
弥次喜多道中のような太平と又七の人間臭いかけ合いがある一方、真壁六郎太と雪姫の忠義心あふれるやり取りがあって、そこには人間の本質が表れています。
特撮もCGもなく、ストーリーだけでこれだけの娯楽作品を作れる黒澤監督って本当にすごいですね。