手塚治虫先生の短編作品集「ライオンブックス」所蔵の5巻「百物語」を読みました。
手塚先生が大のお気に入りゲーテの「ファウスト」を時代劇風にアレンジしたもの。
お家騒動で切腹を命じられた下級武士(一塁半里)の元に、助けて欲しければ三つ願いをかなえる代わりに魂を貰うと悪魔の娘スダマが現れた。
その契約に応じた一塁半里は、不破臼人という美男子として生まれ変わり、全く別の人生を歩むが・・・というストーリーです。
いやこれは、ゲーテの「ファウスト」のアレンジというより、全く別の次元に昇華した物語ですよ。
手塚先生の翻訳能力、高すぎです。
新たな人生をやり直すうちに、人間が生きる上で大切なものに気づく主人公の不破臼人。
あれだけ嫌がっていた切腹を自ら受け入れて、スダマとの契約を守るって、ゲーテの武士道的解釈ですか!?
展開も早く、最後までワクワクしながら読めました。
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