就職採用のウェブテストで、関西電力の社員が学生の代わりに替え玉受験をして報酬を得ていたというニュースがありました。
「就職試験の首切りテストくらい自分で受けろよ」と思うのですが、替え玉受験を依頼する人もいれば、それを請け負って仕事にする人もいるんですね。
しかも替え玉受験をした人が関西電力の社員って・・・(笑)
最近は、関西電力も電気代の値上げが激しくて、毎月明細を見るのが嫌になっているのですが、関西電力といえば、福井県高浜町の助役からもらった「金の小判」は、その後どうなったのか、ずっと気になっています。(笑)
さて、今回は、関西電力いじりではなくて、就職試験というか、その背後にある考え方の方に引っかかったんです。
企業の採用面接の場では、「あなたを採用するメリットはなんですか?」と聞かれるみたいです。
こんな時は、「そんなの受験生本人に聞かないと判断できないボンクラ面接官なんかい?」と聞き返してはいけないようです。
その質問は、「あなたの市場価値は、あなた自身でどう理解していますか?」という意味とのこと。
しかし「そんなの無限大やで!」とか「何でもできまっせ!」と答えると、逆にポイントは高くならないみたいです。
新入社員を採用する会社側としたら価値の高い人を採用したいと思っているにもかかわらず、「俺に任せろ!」と豪語するビックマウス系の人だと困る。
謙虚に「私は社畜でも文句言わずに働きます。」という姿勢が見える人が好まれるとか・・・。(あ、答え言ってしまった!)
なんか現代日本社会の問題点の縮図が現れているようですね。
そういう背景もあって、教育の現場では、学生に「あなたの強みを活かそう」とか「他人より秀でていることを伸ばそう」という教育が小さい頃からされているとのこと。
これも、その考え方の根底にあるのは、その人の市場価値を最大化、つまり「できるだけ多く儲ける」ための「どうするのか?」ということを子供の時から考えて、戦略的に振る舞いなさいということなのでしょう。
なんかちょっと可愛そうというか、ちょっと違うよなぁ、と感じるのは、私が中年のおっさんになったからでしょうか?
若い人の最大の武器というのは、いろんな意味で「柔軟なこと」ではないかと思うんです。
柔軟で素直だからこそ、その時代のことを敏感に汲み取って、波に乗れる。
年を取れば取るほど、頭が凝り固まってしまって、柔軟な考え方ができなくなって、時代に取り残される。(ことが多い。)
私みたいなおっさんが痛切に感じるのは、「素直」で「柔軟な考え方」が人生では一番大事なのでは?という事なんですよ。
経営の神様で有名なあの松下幸之助さんでさえ、「素直」という言葉をの座右の銘の一つに掲げています。
”神様”でもない一般庶民のおっさんの私なら、「謙虚に素直」を毎秒唱えるくらいしないといけません。
さて、その素直さにおいては無敵のはずの子供に、「あなたの強みは何?」という市場原理主義的な考え方を持ち込むと、だんだん一方的な方向に偏ってしまいます。
むしろ子供には、資本主義的な「強み」ではなく、「好きなこと」を追い求め続ける力が必要なのではないか?
やがて年を重ねると、否が応でも、自分の市場価値を認めざる得なくなります。(おっさんは無価値へ・・・トホホ)
その時に、柔軟な考え方ができなくなってしまっている人間と、好きなことを素直に追い求めていて柔軟な発想ができる人間とでは、どちらが幸せなのか?言わずもがなだと思うんです。
そして、そんな幸せな人間をサポートできる社会の方が、結果的に強く良くなるのではないでしょうか?
そんなことを、就職試験の替え玉事件を見ながら思っていたのでした。
今回の珍言爆言
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自分の強みという呪縛よりも、好きなことを素直に追い求める柔軟さを
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