先日、NHKのニュースを見ていたら、なにやら最近「資本論」で有名なカール・マルクスが再び人気になっているそうです。
カール・マルクスさんと言えば、資本主義が進みすぎるとアカンので社会主義・共産主義が来まっせ(マルクス主義)と言って、めちゃくちゃ世界に影響を与えた人です。(めちゃくちゃ端折って説明してます!)
ありゃりゃ、こりゃ何かの策略かいなと思っていたら、マルクスの末娘のエリノアの半生を描いた映画「ミス・マルクス」の宣伝っぽかったのですが、もう少し奥深くに、「意図」が見え隠れしてましたので、今回取り上げてみます。
コロナ禍のような大きな社会不安・変革があった時によく出てくる「格差の拡大」問題。
超富裕層と貧困層がいて、どんだけ努力しても貧乏人は一生貧乏なのは不公平だ!
富の再分配が必要だ!
だから(暴力)革命が必要だ!
はい、このパターンですね。
その後は、ご存知の通り、闘争・革命・戦争になって、さらに富裕層と貧困層の格差は広がってしまって、振り出しに戻るという繰り返し。あちゃー!
そうならないように、前にも何度か説明しましたが、ちょっと復習を。
「100人分の食料が必要な時に、飢饉が発生して、90人分の食料しか無かった時にどうするか?」ということを考えてみてください。
この「飢え」という問題が、歴史が始まってからずっと人類が直面してきた問題なんです。
以下、少し極端な言い方で表現しますが、ご了承ください。
「資本主義」的な発想では、みんなで競争して、上位90人が食料を獲得、下位10人は死んでもらう、という考え方です。
勝ち組は生きるけど、負け組は死んでね、という発想ですね。
”これじゃいかん”ということで、共産主義的な発想が出てきました。
「共産主義」的な発想では、90人分の食料を100人で平等に分けて、一人0.9人分の食料で我慢しよう、という考え方です。
”こりゃ良いわ”と思ったのですが、実際には、食料を管理する人(権力者)が自分達だけ満足な食料を得て、残りの分を大多数の人数で分けることになって行ったんですね。(人間の欲はコントロールしにくい!)
そうすると、大多数の人は、めちゃくちゃひもじい思いをすることになり、やがてそれを解決しようと、内紛(戦争)や粛清(虐殺)が起こる訳です。
けど、これって元々の設定がおかしくね? 100人分の食料が必要だったら、全員が餓死しないように100人分の食料を確保するようにしたらどう?という考え方が出てきました。
具体的に言えば、飢饉があってもすぐには困らないように蓄えておくとか、農業技術を向上させて収穫高をあげて行くようにしたんです。
おかげで人類は、約80億人にも達せようとしていても、昔恐れていたような餓死者も極端に少なくなってきています。
カール・マルクスが生きていた頃は、世界の人口は20億人もいなかった時代ですから。
その時に、人類は80億人になるって言ったら、食料はどうするの?となるに決まっています。
その後、この100年で人類は、技術的には食料問題を解決するノウハウを獲得してきました。(政治的な問題で、飢餓が発生している地域はまだ存在します。)
ということで、資本主義と共産主義も、今でいうと「オワコン」→つまり古すぎる考え方です。
なので、「今更、マルクスを勉強しなくて良いですよ」とNHKのニュースを見ながら忠告したくなったのでした。
この「100人分の食料が必要だったら、全員が餓死しないようにしたらどう?」という発想、どこかで見たように思いませんか?
「飢饉があってもすぐには困らないように蓄えておく」というのは、明治時代まで日本がやっていた「年貢」という制度。
「農業技術を向上させて収穫高をあげて行く」というのは、まさに日本人が開発した小麦の品種である「小麦農林10号」が劇的な収穫高の増加により、世界の食糧危機が減って行ったことに繋がります。
な~んだ、マルクスを今更勉強するより、日本の歴史や文化や技術を再発見する方が、人類のためになるんじゃない? という話でした。
社会的な不安が大きくなると、どうしても格差を埋めようとする動きが出てくるのですが、その解決策は、貧しい側をどのように豊かにするのか?という点に注力して行くべきなんだと思います。
今回の珍言爆言
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
世界を日本にしてしまえ!とあえて言いたい。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
↓応援クリックして頂けると励みになります。ありがとうございます。↓
↓はてなIDがなくても拍手して頂けます!コメントもOKです。↓