少し前に話題になっていたので、チェックしてみました。
「いかに国力に大差ある敵との戦争であっても、あるいはいかに最初から完璧な勝利は望みえない戦争であっても、底意はそれなりの戦い方があったはずである。しかし、大東亜戦争での日本は、どうひいき目に見ても、すぐれた戦い方をしたとはいえない。」(本書のねらいより)
確かにそうなのでしょうけど・・・・
「大東亜戦争の遺産を現代に生かすとは、次の戦争を準備することではない。それは、今日の日本における公的および私的組織一般にとって、日本軍が大東亜戦争で露呈した誤りや欠陥、失敗を役立てることにほかならない。」(本書のねらいより)
はい、そうですよね。
で、本書では失敗事例について、これでもかと追及をしているのですが、それだけでは「反省」というよりむしろ自虐史観に基づく「自己批判」ですよね。
あの状況下、「負け戦」を覚悟した上で、どうすれば「勝利」できたのか?
合理的に追求することが、「失敗を役立てること」になるのではないでしょうか?
その視点が全くなかったので、終始一貫、非常に違和感を感じ続けた著作でした。
失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
posted with amazlet at 17.12.02
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